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2011年 08月 29日
アバレ川と三峰山沢右股2連荘、そして富良野・美瑛観光の続き
アバレ川遡行の続きです。

翌日の三峰山沢に備えて寝たはいいが、もう山ではシュラフカバーのみでは少々寒くて眠れない。
思わずインナーシーツをシュラフカバーに潜らせる。
快適とは言わないが、何とか眠れた。
が、夜中に何回小用のために起きたかしれない。
テントから出るたびに何度も空を仰いでは、満点の星空を眺めていた。
明日は晴れるだろうか…。

・・・あたりが明るくなり始めて、テントの外では他の登山者が身支度しているようだ。
我々メンバーもすでに起きている。

簡単に朝食を済ませ、身支度を終えると本日の遡行である三峰山沢へ向かう。

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車を某Pへ止めて、三峰山沢取りつきまで林道を歩く。
林道の蕗や灌木の朝露に濡れながら、照りつける朝日を浴びる。

何度か砂防ダムを横切り、最後は砂防ダム左岸側から川底へ降りる。
ここ二股からが遡行開始となる。

向かうは右股方向に見える、九重の滝。
メンバー皆、思わずため息をつく。

「エッ!あれ登るの?」

登れる気がしないとの声が…した。

経験者はどうやら自分だけのようだ。
確か、斜度はあるものの、さほど苦労する滝ではないと記憶する。

ここから、自分が先頭で歩く。
滝下までいくと、さすがに大きい。
ただ気になることがあった。
ここへ来るまでの間、かなり沢が荒れている。
半端な荒れ方ではなかった。
まるで全く渓相が違っていたのには、驚いた。
その先、何事もないことを祈りながら、滝下から見上げる九重の滝の迫力を眺めていた。

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TさんとToちゃんは、右岸側を大きく高巻いていった。
残った6名は、直登することになる。
先頭を切って、自分が登り始める。
そんなに滑る岩ではないので、割と簡単に3点確保で登りきる。

そして、残されたメンバーは安全確保のためビレイしながらの登りとなる。
30mザイルでは足りず、スリングを足してビレイとなった。
かなり時間ロスとなったが、とりあえず無事に全員引き上げる。

その後は、右へ左へと蛇行する沢を皆それぞれ楽しみながら、最後の滝である
華雲の滝まで一気に遡行する。

この30m以上ありそうなこの滝は、ほぼ垂直で滑っているので直登は無理。
左岸側から大きく高巻いていく。

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その後は、二股を右に左にめまぐるしく地図読みに余念がない。

前方に見えている富良野岳稜線を見上げると、ものすごい傾斜である。

ここからが二番目の核心部、うまくルートを取らないと崖にぶち当たりそう。
だんだん稜線に迫ってくると、傾斜は60度以上となる。
しかも薄い草付きで掴むものが弱々しい草だけとなり、皆悲鳴を上げる。
先頭を往くTさんの見事なルートファインジングで皆を引っ張っていく。
途中、Mさん曰く「Tさんのバカァ~」とか言っていた。
かなり恐怖心煽るきつい傾斜の草付きが辛かったのだろう。
60度も超える斜度は、ほとんど崖とみてもいいくらいだ。

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辛抱して何とか痩せ尾根に取りつくと、ひとまず安どの表情が見え隠れする。
すると、ポツポツと雨が降り出す。
すぐに雨具を着て先に見える山頂目指して急ぐ。
案の定、山頂直下の夏道に出るころには、土砂降りの雨となった。
全員、誰も居ない山頂に着いてお互いの無事を確認しあいながら祝福の握手を交わす。

雨も降っているので、山頂ラーメンは中止。
すぐに夏道を下って下山する。


標高を下げるごとにだんだん小降りとなり、三峰山沢左股出合いにつくころには、雨も上がった。
ここで、山頂で開店するはずのラーメンタイムをとり、思い思いにくつろぐ、。

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あとは、安政火口を渡って稜雲閣までノンストップで下山。
その後車を回収して、今晩の宿泊先の白銀荘へと向かう。

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今夜もプチ宴会で、疲れた体を癒す。

翌日の沢遡行は、中止・・・。
もったいないということで、「青の池」と「美瑛の美術館」巡りをしながらのんびりと寛いで帰路となる。

その間、白老のSさん、超天然?ぶりな行動に、皆大爆笑だった。           ^

by kitaironoyama | 2011-08-29 00:15 | 登山


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